
健康で安全に暮らせる家づくりのためにできること

健康で安全に暮らすために必要な家づくりは、どの様な点に注意すればよいのでしょうか。具体的な注意すべきポイントをまとめてご紹介いたします。
全館空調

国土交通省が医学・建築環境工学の学識者や事業者の協力のもとで行なった調査により、室温が年間を通じて安定している住宅では、居住者の血圧の季節差が顕著に小さいことが判明しています。
冬18度以上・夏26度未満で室温が安定している住宅と、冬18度未満・夏26度以上で室温が不安定な住宅では、室温が安定している住宅の住人の方が、血圧が安定していたとのことです。
また浴室と脱衣所のように部屋ごとや、就寝時と起床時など時間ごとに温度差がある住宅の場合も同様であり、家の中に温度差がある家は住人の健康によくありません。急激な温度差は血圧の急変を促し、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こすヒートショック現象を発生させてしまいます。
そうした事態を避ける意味でも、全館空調を導入し、住宅内の場所や時間帯での温度差を極力なくすとよいでしょう。
また、空調で調整した温度を逃がさないためには、住宅のパネル材など建材の性能が重要です。
例えば広発グループの注文住宅でご提供している高性能断熱パネルである「eパネル」は、樹脂系の断熱材と構造用パネルを一体化させ耐震性・断熱性・気密性・耐久性等の『住まいの基本性能』を大きく高めます。
ユニバーサルデザイン住宅の導入
ユニバーサルデザインとは、あらゆる人々が不自由をすることなく利用できることを目指した設計のことで、7つの原則から成り立つ考え方です。
- 公平性:誰でも入手でき使うことができる
- 自由度:柔軟に使える
- 単純性:簡単に理解できる
- 明確さ:誰しもが情報を得られる
- 体の負担の少なさ:力を必要とせず使える
- 安全性:使い方を間違えたとしても重大な事態にならない
- 空間性:誰でもアクセス可能な大きさや広さ
この考え方は現在様々な工業製品などで取り入れられています。
このユニバーサルデザインを取り入れた住宅とは、この原則に則って誰もが身体的負担を少なく住宅を使えるようにデザインされた住宅の事です。
住人がどの年齢になっても、また仮にケガや病気に見舞われ介護が必要となっても、一緒に暮らす方も同様に暮らしやすいデザインを導入することが健康的な住宅実現につながります。
ホームエレベーターや平屋にする
これはユニバーサルデザイン住宅にも通ずる考え方ですが、家の中で事故が起きにくいようにするためには階段移動など高低差がなく足元の事故が起きにくくすることが重要です。 また高齢者や車いす移動の方にとってはちょっとした段差でも移動を大きく制限されてしまいます。そのためには階段を頻繁に使うような間取りを避けたり、ホームエレベーターの設置などを検討することも必要です 。
光熱費削減と結露・カビ防止

健康維持のうえで重要な寒暖差の防止のためには、全館空調で室温をコントロールすることが有効な方法です。ですが、家の気密性が低いとせっかく調整した室温が外気に逃げてしまいます。そのため対策として住宅を高気密・高断熱な家にして温度が家の中から逃げない様にすることが重要です。
住宅の断熱性や気密性を上げることは、冷暖房の光熱費削減にもつながります。気密性を上げるためにはリフォームが必要な場合もあるでしょうが、長い目でみると、光熱費を削減することで生活のランニングコストを抑えることにも繋がりメリットは大きいと言えるでしょう。
また、高断熱・高気密化を図るのであれば同時に結露やカビ対策も大切になります。これは高気密な住宅は空気の循環が悪くなりやすく、外気との温度差が大きいため結露やそこからカビが発生し、健康被害を生むリスクがあるためです。
室温管理をしつつ自然の風を入れるか24時間換気システムを採用して、換気も適度に行なうとよいでしょう。
シックハウス症候群対策
結露対策と同様、住宅の気密性が高いと建材に含まれる化合物で空気環境が低下するリスクが発生します。これによって体に不調をきたすのがシックハウス症候群です。目の異常や鼻水、のどの乾燥、吐き気や頭痛など人によって症状はさまざまですが、化学物質に弱い人や、体力・免疫力が低下する世代は要注意と言えるでしょう。
天然材はホルムアルデヒドなどが含まれず、調湿作用や消臭効果も高いのですが、一般的に天然材(木造建築)は気密性が低く、気温差を生み出しやすいとされています。
そのため高気密ですが化合物で空気汚染のリスクのある人工的な建材による住宅か、気密性は低いものの天然材特有の安全な住宅である木造建築かを選択する必要があると考えられがちです。
先述した広発グループが提供する木造軸組み+パネル工法は、外気の影響を受けにくく、室内の温度差を少なく抑えることが出来るので健康な家づくりのポイントである「計画換気」を上手く行うことが出来ます。
床面積1㎡あたりにどの程度の隙間があるのかを示した「C値(相当隙間面積)」で比較すると、広発の家づくりは一般工法の住宅と比較しても非常に低い数値となっており、木造軸組みでありながら気密性に優れていることを示しています。
選択する工法や建材によって、気密性か空気環境かの2択ではなく両方を兼ね備えた住宅にすることが可能なのです。
まとめ
家族にとって自宅は、自分たちの健康を育む上で最も重要な要素になるものです。その住宅がかえって自分たちの健康にとってマイナスになるものであるのは家族の人生にとっても大きな損失となってしまうでしょう。
健康で安全に暮らせる住宅の実現のためにも、全館空調やユニバーサルデザインの導入、そして建材をより安全な木造軸組みを導入するなどを是非検討してみてください。