
コロナの影響もあって、家の中で過ごす時間が増えていますが、家と人の体調には密接な関係があります。
そのため家から健康被害を受けることも多くあります。
本記事では家が健康に被害を及ぼす例やその原因について解説します。
シックハウス症候群

建材から発生する化学物質によって一定の健康被害を受けることをシックハウス症候群といいます。その症状は頭痛、吐き気、湿疹、のどの乾燥、鼻水など人によってさまざまです。
シックハウス症候群は住宅の高気密化が進むにつれて、顕著に見られるようになっています。本来外に出て行くはずの化学物質の逃げ場が高気密化によって家の中に逃げ込むしかなくなり、室内の空気が汚染されるためです。
シックハウス症候群の原因物質

シックハウス症候群の原因物質は以下のようなものがあります。
化学物質
高気密住宅を建てる際は、以下の化学物質が使用されている建材の使用は避けた方がいいでしょう。
- ホルムアルデヒド
- アセトアルデヒド
- トルエン
- キシレン
- エチルベンゼン
- スチレン
- パラジクロロベンゼン
- クロルピリホス
- テトラデカン
- フタル酸ジ-n-ブチル
- フタル酸ジ-2-エチルヘキシル
- ダイアジノンフェノブカルブ
カビ・ダニ
高気密住宅では結露ができにくいので、カビやダニの発生はある程度抑えられます。しかし部屋の隅にあるホコリを放置していたり、湿気が溜まりやすい箇所の掃除を怠ってしまったりすると、それらにカビやダニが発生してシックハウス症候群を引き起こします。
その他の物質
上記の原因物質だけでなく、以下のような物質でもシックハウス症候群は引き起こされます。
- ストーブからの一酸化炭素、二酸化炭素、窒素化合物
- たばこの煙
家の傾き

普段生活している中では感じられない家の傾きでも、健康に被害を及ぼしていることは少なくありません。なぜなら0.3度だけ傾いていても敏感な人であれば違和感を覚えると言われています。
また0.6~1.0度傾いていると、ほとんどの人が頭痛やめまいなどの症状があらわれます。角度によって以下の症状が現れます。
1.0度 | 浮動感、頭重感、めまい |
1.3度 | 牽引感、ふらふら感 |
1.7度 | 牽引感 |
2~3度 | めまい、頭痛、はきけ、食欲不振 |
4~6度 | 疲労感、睡眠障害、強い牽引感 正常な環境でも傾いて見える |
7~9度 | 牽引感、めまい、吐き気、頭痛、疲労感 睡眠障害 |
家の傾きを直す方法
家の傾きを直す方法は、傾いた原因によって異なります。
シロアリ駆除・床材の交換
シロアリや湿気が原因で家が傾いている場合は「シロアリ駆除」や「床材の交換」が必要です。シロアリ駆除は1㎡あたり1,150円~3,000円くらいが目安で、一般的な家であれば総額10万円ほどになります。
床材を交換する場合は1畳当たり15,000円ほどとなり、8畳で10~20万円くらいが相場です。
地盤沈下の修正
地盤から傾いている場合は、大がかりな工事となります。いずれも工期は長くなりますが、住みながらリフォームは可能なケースが多いです。
施工方法 | 費用 | 対象基礎 | 対応する傾き |
硬質ウレタン注入工法 | 200~600万円 | ベタ基礎 | 5cmまで |
グラウト注入工法 | 200~600万円 | ベタ基礎 | 5cmまで |
土台上げ工法 | 100~400万円 | ベタ基礎 布基礎 | 10cmまで |
耐圧版工法 | 200~700万円 | ベタ基礎 布基礎 | 大きな傾きに対応 |
鋼管圧入工法 | 300~1,000万円 | ベタ基礎 布基礎 | 大きな傾きに対応 |
健康被害を受ける原因を家から取り除こう
普段なにげなく住んでいる家でも、体調不良の原因となっていることがあります。家を出たら調子が良い・家にいると具合が悪くなるなどの症状がありましたら、その原因は家にあるかもしれません。
住宅を建てる際には、本記事で紹介した健康被害を受ける原因を取り除いて、健康に暮らしましょう。
広発グループでは人だけでなく、建物や地球環境に配慮した、健康であんぜんに暮らすための技術で、お客様の家づくりをサポートいたします。