

家を新築する目的は人それぞれですが、新しい家で快適に暮らしたいという気持ちは誰もが持っているはずです。幸せな生活を送るためには家族全員が健康でなければなりません。そのためにも室内の生活環境を整え、居心地の良い空間を保つことが必要です。今回は住宅資材における健康のリスクや健康住宅を建てる際に欠かせないポイントについてご紹介します。
家の中に潜んでいる家族の健康へのリスクとは?

化学物質を含む建築資材の使用や住宅の高気密化などが原因で、「家に帰るとめまいがする」、「家にいると鼻水が止まらない」などの症状が現れることがあります。このような症状を「シックハウス症候群」といい、室内の空気汚染物質による健康被害です。原因物質のひとつがホルムアルデヒドと呼ばれるもので塗料、プラスチック、防虫剤、接着剤など多くの建材や製品に使用されています。ホルムアルデヒドを含む原因物質は建材から染み出すように拡散されるのが特徴です。ところが新築のような高気密住宅では拡散せず室内に留まり、濃度が上がるといった現象が起こります。原因物質によるシックハウスの症状は様々ですが、吐き気、めまい、鼻水、目のかゆみが多いようです。新築に引っ越してこれらの症状を引き起こした場合は早めに対策をしましょう。

家族が健康に暮らせる家づくりの秘訣
家族が健康に暮らせる家を建てるポイントは、原因物質が含まれる建築建材をできるだけ使用しないことです。塗料や接着剤を使用していない自然素材のものを選ぶようにしましょう。そして換気も重要なポイントです。人と住まいの健康には換気が不可欠といわれています。室内環境を清潔に保つためにも室内の窓をこまめに開け閉めするだけでも、1日に必要な換気量を確保することが可能です。家づくりの段階で窓の位置を意識するように心がけましょう。
エコ住宅を建てるための外せないポイント

「エコ住宅」とは太陽光発電などの自然エネルギーを使用して建てられた省エネ住宅のことで、最近の新築住宅に多い傾向です。エコ住宅を建てるためには通気計画と気密対策がポイントとなります。通気計画は、夏に熱を室内に侵入させない「日射遮蔽」、冬に熱を逃がさない「断熱」が重要です。気密対策は、住宅に隙間があるとその隙間から空気が出入りして熱が室内外で移動します。空気移動により熱が放出されるのを防ぐために隙間を減らす気密対策が必要となるのです。

新築住宅には思わぬところに健康リスクが潜んでいます。自然素材や安全性に優れた建材を使用したり定期的に換気を行なったりすることで、快適な暮らしが望めるでしょう。子育て住宅として、赤ちゃんが生まれて新築に引っ越すという家庭も多いといわれています。家族が健康に暮らせるためにも、家づくり計画はしっかりと立てることが大切です。