
高断熱で高気密な住宅に住みたいと考えているけど、「実際に光熱費がどれぐらい変わるの?」という疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
今回は広島県で暮らすときにかかる電気代を一般の住宅、高断熱高気密住宅、ZEH基準の住宅でかかる光熱費を比べてみました。
住宅を購入する際の参考にしてみてください。

高断熱高気密住宅と一般の住宅の光熱費の差
【省エネ住宅の基準の「BELS(ベルス)」】
省エネ住宅は建築物省エネ法によって「BELS(ベルス)」という基準で定められています。
BELSは以下の2つの基準によって評価されています。。
・屋根・外壁・窓などの断熱性能に関する「外皮基準」
・住宅で使うエネルギー消費量に関する「一次エネルギー消費量基準」
この2つの基準が合わさって☆が1つ~5つ付けられます。
例えばZEH基準相当の省エネ性能であれば最高クラスの☆が5つ付けられます。
【年間でかかる光熱費の差】
年間の平均光熱費の差は以下の通りになります。
寒冷地 (地域区分2、北海道など) | 温暖地 (地域区分6、広島県東京都) | |
一般的な住宅 | 393,191円 | 283,325円 |
BELS4相当の 高断熱高気密住宅 | 333,174円 | 222,317円 |
ZEH住宅 | 208,323円 | 159,362円 |
広島県内であれば、一般の住宅の年間の光熱費が約28万円なのに対して、BELS4相当の住宅では約22万円とおよそ6万円の差があります。
1年間で6万円浮くとすると10年で60万円、20年でなんと120万円にも上ります。
さらにZEH基準であれば一般の住宅に比べておよそ12万円の差があります。

高断熱高気密住宅と一般の住宅でなぜ差額が生まれるか
なぜここまでの差額が生まれるかというと上記の「外皮基準」にあります。
高断熱高気密住宅では「外皮基準」が高く、屋根や外壁、窓などの断熱性能が優れていて、外気の影響を受けにくくなります。
外気の影響を受けにくいと夏は室温が上がりにくく、冬は室温が下がりにくくなるためエアコンで室温をコントロールする必要がないので、電気代があまりかからなくなります。
さらに高気密なので調節した空気を逃がさないという点も光熱費に貢献しています。
冬の一般の住宅で起こりがちなことは、室温は高いけど、床や天井、壁などの表面温度が低いということがあります。
人間の体は輻射熱を感じ取ることができるので、実際の室温と体感温度に差が生まれて思ったよりも寒いと感じるようになってしまいます。
そのため実際の室温よりもエアコンの温度を無駄に上げてしまい電気代が余分にかかります。
しかし高断熱で高気密な住宅は室温のムラが少ないので無理にエアコンで調節する必要もなく、さらに「快適」だと感じるでしょう。

光熱費以外のメリット
室温差と健康は密接な関係にあります。
その中でも「血圧」に及ぼす影響が大きいことを知らない人が多くいます。
室温が低いと以下のような血圧の変化が起こってしまいます。
・起床時
冬に起床時の室温が低いと、血圧が高くなる傾向にあります。
・室温と表面温度に差がある
居住者の血圧が高くなります。
・入浴時
室温が18℃未満の住宅では入浴時にヒートショックを起こすリスクが非常に高くなります。
室温が低いと血圧のアップダウンが激しくなり、心臓や血管への負担が大きくなり、思わぬ事故を引き起こすことがあります。
断熱性能の高い住宅では上記の症状を抑えることができ、高血圧のリスクを抑えられます。
高断熱高気密住宅で光熱費はいくら変わる?シミュレーション まとめ
省エネ住宅と一般住宅では光熱費に大きな差があります。
光熱費は長期間払い続けるものなので、なるべく安いほうがいいですよね。
新築時に省エネ基準に適合させるための費用はリフォーム時に適合させるよりも安くなるので、後になってから省エネ基準に合わせるより結果的に安く済みます。
省エネ住宅で快適と安心を手に入れましょう。
広発グループでは今回ご紹介させていただいた高断熱高気密のご相談なども承っておりますのでお気軽にご相談ください。
高断熱高気密の技術以外にも様々なエコ住宅に関する技術を活用した家づくりをご提案させていただきます。